映画「敦煌」の紹介はこちら敦煌(1988年)
【内容】趙行徳は都開封に上って進士の試験を受けた。順当に試験をこなしたが、終盤の試験で居眠りをしてしまい、自ら試験を放棄した形になってしまった。うちひしがれた趙行徳は試験会場をあとにして、街を歩いた。その時、趙行徳の前に現れたのは、裸で売られている西夏の女だった。金を払い、女を自由にしてやると、女はその礼に一枚の小さい布片をくれた。この布片には趙行徳の知らない文字が書かれていた。女に尋ねると、文字は読めないがこれがないとイルガイ(興慶)には入れないという。イルガイとは西夏の首都である。趙行徳はここに初めて西夏に文字があることを知ったのだった。趙行徳は何とかしてこの文字を読みたいものだと思った。進士の試験を受けることに費やした情熱は、この文字に取って代わった。趙行徳は都開封を出て、西夏の本拠地・興慶を目指したが、途中で西夏の部隊に捕われた。そして、そのまま漢人部隊に編入させられてしまい、戦いにでることとなる。所属する部隊の長は朱王礼といった。超行徳は文字が書けるということで朱王礼に目をかけられる。そして、ついに興慶に行く機会を与えられた。西夏の文字を習得する事が出来るのである。時が過ぎ、再び朱王礼のもとに戻ると、再び戦の日々が過ぎる。その中で、瓜州城の太守・延恵からの依頼で、仏典を西夏語に翻訳する仕事を引き受ける。だが、それには興慶から人を呼ばなくてはならない。興慶への道中は尉遅光という貿易商人と一緒になる。再び瓜州城へ戻った超行徳は仏典の翻訳にいそしんだが、朱王礼が反乱するに及んで、状況が一変した。太守・延恵共々沙州(敦煌)へ逃げることになったのだ。